こんばんは、MISTYです♡
たまたま書店で手に取った『なぜ僕らは働くのか』。2020年3月に刊行された書籍ですが、これがなかなか心に響いたのでレビューします。
「働く」というテーマにやさしくアプローチする
巻頭の池上彰氏の「はじめに」には、こう書かれています。
この本は、将来の働き方について中学生や高校生に考えてもらおうと願って作られました。…
この本は中高生向けではありますが、大人であっても、自分の仕事に不満を持ったり、不安があったりする人がいるでしょう。そんな大人にも読んでもらいたいのです。きっと初心に返って、仕事への意欲が湧いてくることでしょう。
想定読者が中高生とあるように、この書籍は中学2年生の男の子の目線でつづられていきます。漫画家・佳奈さんのやさしいタッチで描かれる主人公ファミリーと、主人公の迷いや葛藤を中心に、6章立てで「働く」の意味を説いていきます。
- 仕事ってなんだ?
- どうやって働く?どうやって生きる?
- 好きを仕事に?仕事を好きに?
- 幸せに働くってどういうこと?
- 大人も知らない未来の”働く”
- いま あなたたちに伝えたいこと
「働く」という普遍的なテーマですが、よくよく考えると本当に深い。昨今は働き方改革やワークライフバランスが叫ばれ、これまでの雇用形態にとらわれない働き方が増えました。それに伴い、「自分らしさ」を発揮して価値提供していくことが求められるようになりました。自ら問題を設定し、課題解決をして社会や周囲に貢献していく。そして、仕事を通じて自己実現をし、成長していく。そういった社会の流れにあって、これから子どもたちはどうあるべきか。自分はどんな背中を見せてやれるのか。
ページをめくりながら、自分も考えさせられました。
「やりたい仕事を見つけるためのアンテナ」を張ろう
マンガパートと解説パートが交互に差し込まれているし、解説も文字とイラストが半々くらいなのでとてもイメージしやすい。視覚的に目についたところだけ読み飛ばしていっても理解できるような構成なので、小3の息子にも感じることがあったようです。
とくに、「やりたい仕事の見つけ方」「やりたい仕事を見つけるためのアンテナ」の部分は新たな気づきになった様子。自分が面白いと思ったことのその向こう側を考える・意識するようにすると、思いがけない出会いがあるかもしれない、ということに共感したようです。
私としても、子どもたちが興味を持ったことを一緒に調べたり、調べる方法を教えたりなど適切にサポートしてやることも大事だと感じました。
夢を押しつけるのではなくて、自分の興味関心を尊重してあげるようにしたいものです。そのためのコミュニケーションも、丁寧に重ねていきたいと思いました。
中高生向けの書籍とのことですが、小学生にも、その親にも響く良書です。